4.活動の場

 臨床心理士の働く領域は多くの分野に渡り、以下のようなさまざまな職場で活躍しています。

 

医療・保健

 精神神経科・心療内科・小児科などで心理相談に応じています。緩和のケア、慢性疾患、高齢者の医療などの場においても患者本人や家族の心理相談を行っています。たとえば、HIV感染者や癌患者の支援や身体疾患をもつ方々への心理ケアなどです。精神保健福祉センターや保健センターでは、引きこもりの家族相談や、アルコール依存症・薬物依存症の家族教室、思春期相談などを行っています。

働いているところ
病院、診療所、精神保健福祉センター、保健所、保健センター、リハビリテーションセンター、老人保健施設など

 

教育

 学校では、いろいろな事情で登校が難しかったり集団行動に困難のある生徒やその保護者の心理相談に応じています。教育センターでは、生徒や保護者の心理相談を行うほか、適応指導室での指導も実施しています。

働いているところ
公立教育相談機関、教育委員会、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、予備校(職名は、スクールカウンセラー、教育相談員、保育カウンセラーなど)

 

福祉

 子育て支援の場では、発達の相談や子育ての相談に携わります。その他、虐待やDV被害を克服するための相談、障害を持った子どもや大人の療育・相談や支援にもあたります。

働いているところ
児童関連(児童相談所・市町村子育て支援担当課、さまざまな児童福祉施設)、障害関連(身体・知的障害施設、療育施設、発達障害支援施設など)、女性関係(女性相談センター、DV相談支援センター、婦人保護施設、母子生活支援施設など)老人福祉施設(特別養護老人ホーム、養護老人ホームなど)

 

大学・研究所

 臨床心理学の研究・臨床心理職の養成を行うほか、多くの機関では、学生相談室や臨床心理センターなどが併設されており、学生や地域住民の心理相談に応じています。

働いているところ
大学(学生相談室を含む)、短期大学、専門学校、研究所・研究機関、大学付属臨床心理センターなど

 

司法・法務・警察

 家庭裁判所では少年事件や家事事件(離婚訴訟等)に調査官として関わります。鑑別所では少年の特性を踏まえた処遇を検討し、刑務所でも、臨床心理士が、受刑者にカウンセリングをしたり、集団療法を実施したりしています。
警察では、少年非行に関する相談を受けているほか、犯罪被害者への支援も行っています。

働いているところ
司法関係機関(家庭裁判所など)、法務省関係機関(少年鑑別所・少年院・刑務所・保護観察所など)
警察関係機関(相談室・科学捜査研究所など)

 

産業・労働

 厚生労働省は職場におけるメンタルヘルス対策を推進しようとする企業に対し、支援専門家が取り組み方法などを助言・指導する「メンタルヘルス対策支援事業」を実施しています。臨床心理士は、そのメンタルヘルス支援専門家の一員として、この事業に協力しています。また、臨床心理士会は、日本経団連、東京経営者協会と業務提携を結び、メンタルヘルス対策を進めています。

働いているところ
企業内健康管理センター・相談室、外部EAP(従業員支援プログラム)機関、公共職業安定所、障害者センターなど

 

私設心理相談

 臨床心理士が、個人または組織で運営している心理相談機関です。自分のこと、家庭のこと、学校や職場のことなど、種々の心理的な悩みや課題の解決に向けてクライエントとともに取り組み、その人間的成長を支援します。メールカウンセリング・訪問カウンセリングなどを実施しているところもあります。

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